インタビュー花咲くいろは

花咲くいろはスペシャルインタビュー第14回

――オープニング主題歌『ハナノイロ』は、きみコさんが作詞作曲を担当されたんですよね。

きみコ:
はい、私が歌詞とメロディーを作りました。最初にピーエーワークスさんから曲のイメージなどはお聞きしたのですが、基本的には好きなように作ってくださいということでしたので、今まで以上に悩む部分も多かったです。

ジュン:
本当に悩んでいたよね。あとイントロ部分も今のものに決まるまですごく時間がかかって。何回も何回もやり直して、最終的にレコーディング当日にも変わって(笑)。雰囲気はそんなに変わらないんですけれども、細かい部分を詰めていきました。曲が完成するまでの期間は短かったんだけれども。

きみコ:
期間は1ヶ月ぐらい。これは普段と比べるととても短いんです。でもその1ヶ月間、空いた時間はすべてオープニング曲のことを考えていました。絵コンテやキャラクターデザイン、PVなども何度も何度も見直して、PVにあるセリフなども参考にしながらイメージを膨らませていきました。
あと『ハナノイロ』の前に、作品のイメージあわせて作った『月影とブランコ』という曲があるんですが、ちょっと地味だなと思って、それから何度も作り直して今の『ハナノイロ』が完成したんです。もしかしたら『月影とブランコ』もどこかで使われるかもしれないって聞いているので、私も楽しみにしているんですよ。皆さんも、もし使われているシーンを見つけたら、思い出していただけると嬉しいです。

――『ハナノイロ』でイメージされたのは緒花ですか?

きみコ:
そうですね。シナリオを読ませていただいたとき、まずは緒花ちゃんの気持ちを歌いたいと思いました。ただ何度も読み返していくうちに、緒花ちゃんの感情と私の気持ちにリンクする部分が沢山あると気付いたんです。緒花ちゃんになりきって書くというよりは、緒花ちゃんを通して私の気持ちを歌ったほうがいいなと。そう思えるようになったら、すごく素直に歌詞が書けました。

――きみコさんの気持ちが前面に出ている歌詞という訳ですね。その中で一番大切にした部分はどこでしょうか?

きみコ:
これは私が普段から思っていることなんですけれども、ただ前向きな曲というのがちょっと苦手で、そういう曲を作れないし歌えないんです。でも後ろ向きだけで終わってしまう曲も歌っていて悲しくなってしまう。苦悩とか葛藤がありながらも、でも最後はほんの少し希望の光があるといいなと。それをテーマにしたら『花咲くいろは』のオープニング主題歌とぴったりなんじゃないかなって思いました。私自身そういう歌を歌うのが大好きなんです。

――ちなみに完成したオープニングを見られていかがでしたか?

shinn:
素晴らしいの一言です!  実は完成したオープニングがランティスに届いたとき、ちょうどメンバー全員がいて、ランティスのスタッフも一緒になって、みんなでワーッと盛り上がりながら見たんです。画と音楽がとてもあっていて、とても素敵な映像でした。

――『ハナノイロ』をはじめ『花咲くいろは』の曲を担当されるようになってから、ライブに来るファンの方に変化はありましたか?

きみコ:
私はライブのとき、なるべくお客さんの顔を見るようにしていて、初めての方が多いと気付くんです。今回のツアー(2nd Single『フラッシュキーパー』のリリースツアー)は、初めて来てくださっている方が大勢いるという印象がありました。また『花咲くいろは』の製作発表会以来の金沢では、――ツアーとしては初上陸だったんですけれども――、すごい沢山の方に来ていただけて本当に嬉しかったです。

shinn:
製作発表会のときにも大勢の方にCDを買っていただいたんですが、製作発表会で僕たちの演奏を聴いて、どうしてもライブハウスで見たくてと言ってライブに来てくれた方もいましたね。

きみコ:
そうそう。あと『花咲くいろは』でnano.RIPEを知ってくださった方がツイッターで、「nano.RIPEはサイリュームというよりも拳をあげたい」と言ってくれて、『花咲くいろは』を通じていろんな方に出会えて、本当に幸せだなって感じています。もっともっといろんな方にライブに来てもらいたいですね。

――そういえばツアーはほとんど車で回られると聞いたのですが、皆さん運転はできるのですか?

ノブユキ:
一応全員できます。運転することが一番多いのがshinnさんで、次にジュン君ですね。

shinn:
インディーズのときから車で回っていたので、それが当たり前になってます。運転することは全然苦ではないですね。

ジュン:
運転手が気持ちよく運転できるように、車内でかける音楽は運転手が決めるんですよ。でもなぜか僕は夜に運転することが多いですね。

――眠くはなりませんか?

ジュン:
それは大丈夫です。寝ることは大好きなんですけれども(笑)

きみコ:
ジュンの特技は寝ることなんですよ。この前も遠征から帰ってた次の日、1日連絡がつかなかったんですが、聞いてみたら21時間寝続けていたという。

ジュン:
いくらでも寝られるんですよね。趣味が昼寝で3秒で寝られます(笑)。寝れない日というのが1年に1回ぐらいで、移動中の車の中でもすぐに寝られるんです。昔は寝すぎて遅刻とかかなりありましたけれども……、今は頑張って起きてます。でも曲作りで行き詰ったときって、一度寝て頭をリセットしたほうがパッと思い浮かぶことが多いんですよ。いくら考えても何も浮かばないときは寝てしまおうと。寝ることが気分転換なんです。

――他の皆さんは、気分転換にどういうことをされますか?

きみコ:
私は読書。本屋はテーマパークだと思っているぐらい本が好きで、最近だと加納朋子さんや坂木司さん、伊坂幸太郎さんなどの本を読んでいます。ミステリーが好きなんですけれども、それ以外のジャンルも幅広く手を出していますね。歌詞や曲も家で作っているので、基本インドアなんですよ。曲を作って行き詰まったら本を読む。小さな空間から一日動かないこともあります(笑)

ノブユキ:
趣味と呼べるようなものはないのですが……時間があれば楽器屋巡りをしますね。何を買うわけでもないのですが、楽器を見ているだけでも楽しいんです。あとは甘いものを食べたり、寝たりすることかな。ツアーで訪れた先々で美味しいモノを食べるのが好きですね。

shinn:
僕はお酒を飲むことですね。友人とかお世話になった方とか、いろいろな人と飲みに行くのがストレス解消になっています。