――すでに放送は始まっていますが、完成した映像を見られていかがでしたか?
shinn:
画が綺麗でとても良かったです。アニメについては素人なので、気の利いたことが言えないのですが……。あと物語がしっかりしたドラマなので、見ていてとても楽しいですね。
ノブユキ:
僕もそれは感じました。絵コンテを前もっていただいていたのですが、実際にどういう画面になるのだろうって楽しみだったんです。物語は思っていたよりも落ち着いた印象だったのですが、見所がたくさんあって、あっという間に30分が経ってしまいました。
ジュン:
僕は緒花が喜翆荘に向かうシーン(1話)で、『リップシンク』が流れて感動しました。もともと『リップシンク』は、もう少しアップテンポな曲なんですよ。それをシーンにあわせて、アコースティックな感じにしつつテンポも少しゆっくりさせて収録したんです。使うということは聞いていてたのですが、その時は忘れていて、あれ? どこかで聴いたことのあるギターだなって(笑)
――ちなみにみなさんの好きなキャラクターは?
きみコ:
私は『ハナノイロ』のこともあり、最初は緒花ちゃんの目線でと彼女のことをすごく気にしていたんですけれども……、実際の映像を見て、みんちだなと(笑)。緒花ちゃんもすごく好きなんですけれども、すごく共感できて自分とタイプが似ているのはみんちなんです。
ジュン:
でもみんちはツンデレっぽいけど、きみコは全然デレないよね。
ノブユキ:
ツンだけだよね。
shinn:
うん。ツンツンって感じだね。
きみコ:
好き勝手言ってくれるよね(笑)。確かに私は普段から思っていることをすぐ口にしてしまうから。そういうところも、みんちの性格に通じる部分があるのかなって思います。
ジュン:
僕はなこちがいいですね。自分が思っていることをはっきり言えないようで、実は気持ちは行動に現われている。芯が強そうなところがすごくいいなと思いました。
ノブユキ:
僕はスイですね。僕がお祖母ちゃん子というのもあるのですが、あの人は本当に優しい人だと思うんですよ。ただ慰めたり励ましたり優しい言葉をかけたりすることだけが優しさではない。厳しくても人間の根っこの部分を大切にしてくれる優しさなんじゃないかなって。あと仕事に対して厳しいところも尊敬できるところで、特に1話のビンタのシーンは好きですね。
shinn:
僕は見た目からしてみんち(笑)。もう自分のタイプ、という話なんですけれども、スラッとしてスレンダーな子が好きなんです。あと何かにひたむきな感じがいいなって。
――『花咲くいろは』には、仕事というテーマがありますが、みなさん小さい頃になりたかった、もしくは憧れた職業なんですか?
shinn:
小さい頃は絵が描くのが好きだったので、イラストレーターに憧れていました。中学生ぐらいになって音楽を聴くようになり、ああ、音楽っていいなと。ドラムを選んだ理由はたまたま(笑)。大学のサークルに入ってバンド活動を始めたのですが、ドラムを担当する人が誰もいなかったので、ちょっとだけやってみたんです。そうしたら8ビートっぽいのが出来てしまって、そこが人生のターニングポイントでした。本当はギターボーカルをやりたかったんですけれども(笑)。でも今はドラムをやっていて良かったと思っています。
――ギターボーカルの夢は?
shinn:
野望はありますよ。いつの日かって(笑)
きみコ:
ずっと後ろから狙われているんですよ(笑)
ノブユキ:
僕は親父が自動車の整備士をしていたので、物心ついた頃はレーサーになりたかったです。でも飽きっぽいので、その時々でいろいろなりたいものが変わっていました。先生になりたかった時期もあります。僕は中学3年のときに仲間と音楽をはじめたんですが、「高校に行っても楽器を続ける?」という話になって、せっかく始めたんだからやるところまでやるでしょ、というのが今まで続いています。
ジュン:
僕もいろいろ変わっていました。小学生の頃は警察官になりたかったですね。もっと小さい頃はNHK教育テレビで放送していた『たんけんぼくのまち』のチョーさんに憧れていました。絵もうまくて面白くて憧れの人。今回『花咲くいろは』に助川電六役で出演されているので、このお仕事が来たことに勝手に運命的出会いを感じています(笑)
あと僕がギターを始めるきっかけって、姉に騙されたからなんですよ。中学生の頃なんですが、姉がいかにも高そうな感じで「これリードマンのギターなんだけど知ってるよね!? すごい高かったんだけれども1万円で買わない?」って言われまして。音楽や楽器のことを何も知らない純粋な僕は「リードマンのギターが1万円でいいの!? 姉ちゃんありがとう!!」って(笑)。あとあと調べたら騙されてたと。でも買ったからにはギターを練習しようかなというのが、音楽を始めるきっかけです。
きみコ:
私は小さい頃忍者になりたかった(笑)。くノ一じゃなくて忍者。当時、野球をやっていて、男の子の中に女の子ひとりということが多かったんです。それで女の子扱いされることがすごく嫌で、強くなりたいというところから忍者に憧れていました。
現実的なところだと中学、高校の頃から物書き、小説とかよりは詩集を書きたいなと思っていました。言葉がすごく好きなので、その夢は未だに持ち続けてはいます。いつか本を出せたらいいなって。
――そう言えばきみコさんは声優に興味があるんですよね。
きみコ:
はい、実は昔CMでキャラクターの声を担当したことがあるんですよ(*2)。声をあてるというのが、すごく難しかったけど楽しくて、それから声優という仕事に興味を持ちました。それで実際に1話のアフレコ現場におじゃましたんですけれども……、声優さんたちのパワーに圧倒されて「ああ、これは無理だな」って(笑)。でも機会があればいつか挑戦したいと思っています。
――nano.RIPEとしての今後の目標と、ファンの方にメッセージをお願い致します。
きみコ:
nano.RIPEはこれまで大きな野望を抱いてきたバンドではなくて、常に目の前のことに一生懸命で、それを精一杯やってきました。今も大きな目標を掲げているわけではないんですけれども、ランティスに入ったことで広がったこと、『花咲くいろは』との出会いもそうだし、沢山の新しい人との出会いもそう。そういったものを大切にしながら、nano.RIPEの曲を聴いてもらえるよう頑張っていきます。それとライブができる場所も大きくなっていければいいなと。やっぱりライブが自分たちの活かせる場所だと思っていますし、CDとは違ったnano.RIPEを必ずお見せするので、ぜひ遊びに来てください。
そして最後に、音楽というカタチでこの作品に携われたことを本当に光栄に思っています。『花咲くいろは』では、『ハナノイロ』をはじめ、1曲1曲大切に作った曲たちが挿入歌として流れると思いますので、作品と共にnano.RIPEも愛していただければと思います。